移民・共生
2026-09-24

米マサチューセッツ州南東部でICEが一斉拘束、数日間で30人超 州知事・市長が「行き過ぎ」と批判

タグ: 移民・共生 アメリカ 入管 海外事例

本記事は複数の公開情報をもとに事実関係を整理したものです。逮捕・捜査段階の内容を含む場合、それは刑事手続きの一段階に過ぎず、有罪が確定した事実を意味するものではありません(推定無罪の原則)。起訴・不起訴・裁判の結果など、その後の経過について新たな情報が確認され次第、内容を更新します。本記事は特定の個人・団体・国籍・民族・思想信条を不当に貶める意図はなく、事実に基づく客観的な情報提供を目的としています。

米マサチューセッツ州南東部のニューベッドフォードとダートマス周辺で2026年9月21日朝から、移民税関捜査局(ICE)による移民の一斉の身柄拘束が始まった。非営利報道機関ニューベッドフォード・ライトや公共ラジオWBURなどの報道によると、初日に少なくとも10人、翌22日にも少なくとも9人が拘束され、その後フォールリバーやトーントンにも活動が広がり、24日時点で少なくとも30人超が拘束されたと記録されている。弁護士らは「家族から報告があった人数にとどまり、実数はさらに多い可能性がある」としている。

拘束は港湾部の水産加工場、スーパーマーケットの駐車場、造園業の作業車、路上や商業施設周辺など広範囲で行われ、ブラジル、ハイチ、グアテマラなど中南米・カリブ海諸国出身者が含まれていた。永住権(グリーンカード)を持つポルトガル出身の男性が拘束された事例も報じられている。職業は自動車整備、水産加工、造園、小売、内装や屋根工事など、地域の労働を担う人々が中心だった。ヒーリー州知事は「ICEは直ちに情報を提供する必要がある」「拘束された人々の大多数は勤勉で納税している住民だ」と述べ、元連邦検察官のミッチェル・ニューベッドフォード市長も、拘束された人々に重大な犯罪歴は確認されておらず恣意的な一斉拘束だと批判した。国土安全保障省(DHS)の広報担当者は「進行中または今後の作戦については話さない」として詳細を明らかにしていない。

現在の状況: 弁護士団体はマサチューセッツ法改革研究所が運営する「人身保護プロジェクト」を通じて拘束者の特定と連邦裁判所への人身保護請願の提出を進めており、9月23日夕時点で25件が提出された。拘束者の国籍別内訳や退去強制手続きの進展、釈放者数の全体像については本稿執筆時点で明らかになっていない。続報が入り次第更新する。

編集部の視点

技能実習制度は2027年4月に「育成就労制度」へと移行する予定であり(関連記事)、本件のような動きも、この移行過程における制度設計の一環として位置づけられる。受け入れ拡大を進める際には、送り出し国側の仲介業者問題や、受け入れ企業側の管理体制整備など、実務レベルでの課題も同時に解決される必要がある。制度が「絵に描いた餅」にならないためには、施行後の運用実態を継続的に検証していく視点が欠かせない。

出典: The New Bedford Light / WBUR
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